日本ミャンマー交流協会 AJMMC:

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ヤカインの鯉のぼり?

変わった魚の干し方.JPGしばらく前までヤンゴンのレストランで出される魚は川の魚ばかりで、ミャンマー人は海の魚は食べないか、または川魚のほうが好きなのだと思っていた。しかし、西のヤカイン州とか、南のタニンダリー管区などの海岸沿いの地域に行くと、海の魚が獲られていて、いくらでも食べられていた。保存用に干し魚も大量につくられていて、お土産用としても売られている。ヤンゴンは河口から30数キロ上流につくられた都市で、かつては漁船にも家庭にも保存用の冷蔵・冷凍設備がなかったので干し魚以外の海の魚が食べられなかっただけのことだった。今は冷蔵または冷凍設備が普及したためヤンゴン港でも海産物が水揚げされている。その独特のにおいに慣れていないヤンゴンの人間は顔をしかめる。ましてや干物の製造現場はかなり苦痛らしい。写真はヤカイン州のある港町で撮影された干し魚で、まるで鯉のぼりのような干し方に見えた。特別な理由があるのかと思ったが、中には頭を下にして干しているものもあり、そういう理由はないらしい。

干し魚(砂浜).JPG港付近にはレストランや屋台があり、獲れたてと思われる魚をカレーのようにスパイスや調味料を加えて煮たり、揚げたりしている。魚の匂いはしない。食文化と伝統の違いだが、せっかくの新鮮な魚だから刺身とまでは行かなくても、日本人としては焼いたり、天ぷらだろうと思ってしまう。もっとも、ヤンゴン港でひとつの水揚げ港を管理している会社に同行した際、日本人が教えたというモンゴウ・イカの天ぷらを食べさせてもらったことがあるが、本当に美味しくて食べ過ぎてしまい、あまりによく食べるので気を使って追加してくれたことがあるから、旧来の食文化に別に固執するつもりはなく、美味しければ何でも受け入れるように思えた。味は今でも忘れられない。

日本人で戦後間もない頃からヤカインの島で獲れる畳鰯の原料となる小魚を継続して日本に輸入していた人がいる。その人の情報は専門的過ぎるきらいがあって大半は失念したが、かつて軍人として赴任していた話とあわせて興味深かった。南洋真珠の養殖も早い時期から(1954年頃から)日本人が手がけており、その後も、一般にはあまり知られているとはいえないが、エビや魚の買付と輸入など、海産物の輸出では日本との間で今日まで続く長い付き合いがある。写真は砂浜に大量に干された海の魚(ヤカイン)。

ついでだが、ミャンマー漁業連盟(the Myanmar Fisheries Federation)が最近明らかにしたところでは、本年度(2010年4月から2011年3月)の輸出目標は7億ドル。今年は4月から7月23日までにその約24%にあたる1億6,444万ドル相当を既に輸出しており、前年同時期(7月30日)までの約1億3,000万ドルを上回っている。輸出といってもタイ・中国・バングラデシュの3ヶ国へは国境から陸路での輸出が相当部分を占めている。