日本ミャンマー交流協会 AJMMC:

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ブーパヤーとエヤワディ川

ブーパヤー.JPG最初にミャンマーを訪れた1997年2月、案内されたのはパゴダばかりで途中から完全に食傷気味となった。ヤンゴンのシュエダゴン・パゴダ、バゴーのシュエモード・パゴダは印象に残ったが、それから数え切れないくらいたくさんのパゴダに案内され、バガンやマンダレーに来る頃にはメモもやめた。仏教巡礼の旅でもないし、たいていの日本人がそうだと思うが、化粧したような仏陀像とネオンきらめく後光には違和感があって有難味を感じなかった。

それでもバガンに案内されたとき、真っ赤な夕日に染まる1000年前のパゴダ群を眺めていると何か宗教的荘厳さに近い感覚を誰しも受ける。キリスト教徒と思われる欧米人観光客数人も展望スポットといわれるひとつに登って、沈む夕日を観ていたが、今にも胸で十字を切りそうな表情をしていた。バガンには11世紀頃に建てられた2,000以上の古いパゴダが現存するといわれる。そんな中でも個人的には大河エヤワディーの川岸に造られたブー・パヤーが一番気に入った(上写真参照)。

バガンとエヤワデー川.JPG予備知識は全くなかったが、川から風が吹いて心地いいし、座っていると眠くなって、離れがたい気持ちになった。ほかのパゴダと明らかに様式が違っており、瓢箪を半分に切って伏せたような形をしている。帰国してから伊東照司氏の「ビルマ仏教遺跡」を読んだが、それによると「バガン王朝以前に建立された仏塔のひとつ」で「この形は5世紀から9世紀のシュリークセトラ国時代のピュー族の仏塔を思わせるいわゆる『ピュー式仏塔』で、建立は3世紀頃のものと思われるが、現在見る仏塔の形は、それよりかなり後世のもので、850年頃とも11世紀頃の建立ともみなされている」とあった。さらに「この仏塔は・・古来、河を行き来する船のための灯台のような役目をしていたことは確かである」「境内には風の神『モンダイン・ナッ』がまつられ、参拝者が多い」とある(178頁)。確かに風が心地いい。当時、高校生らしき学生たちがバスを借り切って参拝に来ていたが屋根の上にまで学生が溢れていたのを思い出した。やはり人気もあるらしい。

エヤワディ小船.JPGバガンに出かけた協会の関係者のほとんどはエヤワディ河の川下りに興じる( 中にはゴルフのためにだけに訪問したグループもいたが )。写真中のような客船もああるが、喜ばれるのは写真下のような小船での遊覧である。川面に近いので涼しいし、ゆったりした気分にもなれる。最近は屋根付の小船もあって陽射しも避けられる。バガンは周囲に遮蔽物がないところがたくさんあるが、そのためか遠くにいる人の話し声が近くに聞こえることもある。ランチをとってるときにこの体験があり、最初は少し驚いた。熱気球による上空からの観光も人気があるし、バガンは漆器製造でも知られていて見学もできる。遺跡だけではない。