日本ミャンマー交流協会 AJMMC:

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ヤンゴン川クルージング (1)

ヤンゴン川クルーズb.JPG5、6年くらい前までは500人乗り程度の中古客船を2、3時間借り切ってヤンゴン川クルージングを楽しむことができた。広々とした客船に、クルーは別として日本人だけで10数人だけということが多かった。スケジュールがタイトな訪緬のとき、いろいろ大変だったときなどにこの客船に乗るとそれまでのストレスが一気に解消するかのような爽快さがあった。偶然だが雨期のときに借りることが多く、何回か途中で弱いスコールに遭遇したこともある。500人乗りに10数人だから広々としたスペースで受ける川風が爽やかで、吹き込む雨さえ涼しく快適に感じる。ボッダタウンの桟橋を離れて1時間ほど川上に向かい、それからUターンしてバゴー川との合流地点まで下り、元の桟橋に戻るというルートで、合流地点は海に出たかと錯覚するほどで対岸ははるか先に見える。

ヤンゴン川クルーズa.JPG川上に向かう途中、右舷から眺める対岸は昔の日本の京浜工業地帯のような景色が流れて見え(左写真参照)、ヤンゴンが大都会だという印象を受ける。しかし左舷から見える対岸は椰子の木をはじめ無数の木々や植物で覆われジャングル然として見える。対岸でこれだけ印象が違うのも珍しい。

夕方になると木製の小型の渡し舟の行き来が増えてくる。最初に訪緬した頃は2本の櫓を器用に操って対岸を往復しているのものが多かったが、そのうち小型エンジンを積載して竹ざおの先にスクリューをつけた渡し舟が増えて行った。スクリューのついた竹ざおを上手に出し入れして操船している。雨期のヤンゴン川は流れが相当速く、ヤンゴン市内の桟橋を離れる際は、舳先をかなり右に向けている。しかし職人技でちゃんと対岸の正面桟橋に着ける。屋根などはなく雨が降れば客は傘をさして乗船する。

ヤンゴン川クルーズd.JPG最初の頃は外国人しか利用していなかった中古客船によるクルージングは、何年か前に所有者が変わり、午後6時頃から出航する遊覧船へと変貌した。外国人だけではなく、多数のミャンマー人も楽しめるようになっていた。外国人が貸切で就航していたときは、事前に依頼しておかないと料理は出なかったので、自前で持ち込むことが多かった。しかし遊覧船になって厨房も改善され、メニューも出来、食べ物と飲み物も提供されるになった。しかし、もっとも変化したのは、船上でダンス・ファッションショー・演奏と歌といったショータイムが設けられた点である。(下の写真参照)

ヤンゴン川クルーズc.JPG それと同時に、かつて存在していた独特の東南アジアの情緒というか風情を感じることはなくなり、ただの船上レストランと化してしまった。ショータイムは暗くなった7時頃からスタートするが、アメリカがいちばんのターゲットにしているテロリストの名前を芸名にしたマッチョな体型のオカマのショーが乗客に受けていた。YTUを卒業した学生たちとの懇親会で使ったこともあるが、大音量で繰り広げられるショータイムは、初めて体験する彼等を喜ばせ、楽しそうだった。それが2008年5月のサイクロンNargisによる被災で、運行できなくなってしまい中止された。それから一度も乗船していない。確認もしていないので今はどうなっているか知らない。