日本ミャンマー交流協会 AJMMC:

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キリンサイ (2)

キリンサイ2.JPGカラギナンを精製するキリンサイの養殖は、水深数mから10mほどの海中で種となる藻体を吊るして行うが、海面に浮かべた長さ100mほどの合成樹脂ロープに結ぶという方法を用いた。浮きはペットボトルを使用する計画だったが、本格的なゴム製ブイの値段が安かったのでこれを用いることに。もっともどこでも生育するのではなく、そのためには適切な条件が必要となるので、それに合致する場所を求めて海上をあちこち調査した。水温・塩分濃度・透明度・海流その他を調べる。

もともとミャンマーにはなかった海藻なので果たしてうまく生育するかどうか心配だったが、実際にはかなり成長が早くミャンマーがキリンサイ養殖の適地のひとつであることが確認された。 写真は養殖場所近くに設置された干し場

キリンサイ3.JPGキリンサイについては、大野先生が2004年10月に韓国企業がMyeik海域で養殖テストを行う際に、これを指導されたほか、JICAの漁業担当者からの依頼を受けて2005年に同様に指導されている(このときは、前年に大野先生の指導を受けていた現地大学の教授が参加)。JICAが養殖した分は乾燥重量で200kg程度しかなかったが、2006年10月8日に協会関係者がJICAの担当者の依頼を受けて全量を購入している。

藻体は1ヶ月から40日程度で収穫可能な程度まで生育すが、100mロープで養殖可能期間中に数回収穫できるとして乾燥重量1トン程度が得られる。100本張れば100トン(専門家の話によるとこの数字は、ビジネスとしては極めて少ない量)。収穫後は干し場で天日乾燥させる。それによって10分の1程度に重量は減り、色も緑から茶色に変わる。乾燥レベルの目安は塩が吹き出る程度ということだったが、茶色に変色したままでいいか、白色化させるかで議論が出ていた。天日乾燥だから雨期には作業ができない。しかし、現地カウンターパートは雨期にも乾燥できるような施設を作ると意気込んでいた。乾燥工程で重要なのは砂や動物の糞などが混入しないことと、風通しがいいことなどだが、驚いたことに彼らは沿岸に干し場を作り上げ、そこに渡るための板を夕方には外すようにしていた。 写真はその干し場での作業の様子。

これらの作業は漁民と冷凍加工場の女性従業員が担当したが、栽培、収穫。乾燥などは本業の合間に行うことができるため既存の現金収入の途にほとんど影響しない。専業で行うところもあるようだが、ミャンマーではこの方法が選ばれた。彼らの収入をUPさせるのに貢献できると思われた。