日本ミャンマー交流協会 AJMMC:

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驚きの女性労働者

大宇工場.JPGヤンゴン東部の工業団地で韓国の大手メーカーと第二工業省所管の公社が合弁でビデオヘッドの組立工場を行っていたことがあり、日本の大手家電メーカーが技術提携していた。この工場は韓国メーカー向けと日本メーカー向けのビデオヘッド部品を製造・輸出していたが、生産設備は韓国と日本のメーカーが10年ほど前の中古設備を持ち込み1,200人ほどの従業員(ほとんどは若い女性)を雇用。いくつかの作業のうち、1cm四方の凸型をした磁気ヘッドの先端部分の幅2ミリ以下のところに30ミクロン(0.03ミリ)の銅線を17回巻きつけるというものがあり、若い女性が裸眼で黙々と行っていた。 写真は韓国の合弁工場での組立作業のようす。

スーパーエンジニア2.JPG銅線は髪の毛より細く、置かれている顕微鏡でないと見えないくらい。作業用の設備は単純で、机にクリップのついた棒が立っていて、クリップに磁気ヘッドをはさんで銅線をまきつけるというもの。ミリ以下の単位のものを17回きちんと巻きつけるにはかなりの集中力が必要であり、それを若い女性が行い、しかも欠品率は0.5%以下というすごさ。作業は2時間行って15分休憩するというローテーションだが、韓国人工場長も「こんなことができるとは今でも信じられない。機械で行ったのと同じように綺麗に仕上がっている。これだけきちんと17回巻きつけることはなかなかできない」と言っていた。磁気ヘッドはビデオテープに情報を書き込んだり、読み取ったりする心臓部分であり、それをミャンマー人が手作業で作っているのは驚き感心するばかりだった。   写真は見えない銅線を巻きつける女性作業員。

この合弁工場に部品が来るまでには、まず日本でフェライトという金属を加工し、これを韓国に送ってさらに加工され、それがミャンマーに送られる。工場で組み立てられたものはインドネシア、マレーシアなどに送られてビデオデッキとして完成する。このミャンマーの工場は国際的分業体制の枠組みの中にしっかりと組み入れられていた。工場長によると、特に優秀なミャンマー人だけを集めているのではなく、一般作業員、専門学校卒のエンジニア、工科系大学卒の幹部にわけられる従業員のうち、一般作業員は口コミですぐに集まるが、辞めてゆくものも多く、毎月20名ほど採用している。しかし、エンジニアや幹部クラスの場合は、研修に6ヶ月、期待される水準に達するには1年以上はかかるということで、常に新聞などに広告を出して募集を行っているとのことだった。 この稿は協会会報(第3号)からの抜粋。