日本ミャンマー交流協会 AJMMC:

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ワラ・パルプ

         写真は製造中のワラのパルプシート

ワラパルプ.JPG平成5(1993)年にワラのパルプのことで訪緬した。このときヤンゴン港からボートに乗せられ海に出てから、デルタ地帯を北上して案内された工場を見学した。ここはワラを石灰で煮ていたが使えなかった。船上でラーメンを食べたことが印象に残っている。翌年の4月、ヤンゴン近郊のマウビ(Hmawbi)にある第一工業省の工場でパイロットプラントとしてワラ・パルプを製造できないか相談。平成7年から製造できるようになった。問題になったのは灰分濃度で、6%以下に抑えなければならないが、なかなかうまくいかない。

インドネシアの工場での経験から、ワラカッターの後のスクリーンを通った原料をタンクに入れ、釜から出た黒液を加えてかき回し洗浄することで何とか6%以下をキープできるようになった。それから毎月1または2コンテナずつ日本向けに輸出した(1コンテナに約15トン)。

1998年4月頃だったと思うが、マウビ工場の所管庁が変更され、それにともない製造と輸出が中断。当時日本側をサポートしてくれていた現地の製紙エンジニアが、やる気のある民間工場を探してくれ、技術支援などを受けて、平成17(2005)年から再びワラのパルプシートが製造されるようになり、日本に向けての輸出が再開した。工場はヤンゴンの南部、水田地帯に建設されていたが、機器などは一部中国製を除けば国内で製作したものを使っていた。

工場は2008年5月はじめに襲来したサイクロンNargisのため被害を受け、操業は一時停止状態になったが、平成21(2009)年10月から再稼動し、現在も月1コンテナというペースだが日本に輸出されている。今後の課題は工場でISOまたはJISに基づく試験や管理ができ、QCの指導ができる人材の育成である。それにしても技術を通じて信頼関係ができ、かつて一緒になって仕事をしたミャンマーの技術屋たちがいろいろ助けてくれた。本当に有難い。(藤田)